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トヨタ・スープラ(A90)

シャシダイの数値の本当の意味

トヨタ・スープラ(A90)

シャシダイの数値の本当の意味

チューニングカーユーザーの皆様は、愛車のパワー/トルクって気になるものですよね。
既に計測され、パワーグラフを持っていらっしゃる方も居るかと思います。

ECUセッティングを行った方なら、特に気になると思います。
シャシダイを用いたECUセッティングでは、セッティング前とセッティング後の比較にパワーグラフを見ながら、「〇馬力上がった!」「グラフのカーブが…」などの比較が容易に行えます。

しかし、シャシダイでの計測で数値の比較を行う場合には、必ずTCFがいくらかや、車両コンディション、気候条件を揃えないと比較できません。
※TCF(トラクションファクター・補正値):駆動系とタイヤなどの抵抗損失

さて、それらを踏まえて…本日発売のOption 7月号をご覧ください。

今回は3社のGRスープラで0-1000mと最高速のテストを行いました。

そこでA.C.E⁺ 86に引き続きA.C.E⁺ GRスープラでも好成績を残すことが出来ました!

競合他社が“500ps以上達成!”を謳う中、弊社のECUセッティングはYouTube公開時のままでした。
設定ブースト圧こそ違えど、他社は500ps以上、弊社401ps。
A.C.E⁺ブログユーザーの皆様なら想定できるかと思いますが、TCFを揃えたとしても他社同様の500psには届きません。
しかし、なぜ弊社が0-400m/0-1000mや最高速で好成績を残すことができたのでしょうか。

0-400mや0-1000mはオーバルテストコースのストレート区間を使用するため、各車ともに車体のセットアップに差が出ないので、ほぼエンジン性能のみの差となります。
エンジン性能のみと言っても、3台ともにノーマルエンジンなのでECUセッティングの差ですね。

0-400m 12.46秒
0-1000m 21.88秒
(ローンチコントロールなし)
と、共に競合他社を上回っています。

弊社では加速性能の注目するべきポイントとして、100km/h~200km/hの区間加速タイムとしています。
この区間は「タイヤのスリップが少ない」「シフトチェンジ回数が少ない」など「ロスが少ない」と言う理由から、各車ほぼ同条件となる為、パワーの差が出ると思っています。

弊社のタイムは、7.9秒、競合他社は8秒代です。
これらのデータからこの区間では、他社よりもパワーが上回っていると言えます。

最高速テストでは、200km/h以上の超高速域で最大角度45.2°のバンクを走行しますので、走行安定性能の重要性は86の時に十分に学びました。
これには「足廻りのセットアップ」「空力のバランス」ですが、今回のテスト為には特に手を加えず、普段通りの仕様でした。
ドライバーから「安定していた」とコメントをいただけるほどの車体のセットアップだったという事ですね。

しかも、今回の弊社のECUの仕様はステージⅠで比較的抑えた仕様だと思っておりましたので、このオリジナルデータをGRスープラユーザー様へフィードバックすることが出来ます。
このECUの仕様のまま弊社では普段使い(通勤・買い物・外食)にも使用しており、ECUチューニングによるデメリットの無い仕様です。

もちろんステージⅡ、ステージⅢと発展していく予定はありますが、このステージⅠの仕様がマルチパーパスの仕様になります。

チューニングカーとして、MAXパワーはやはり重要ですが、エンジンパワーと車体のトータルバランスが重要であることが今回のテストで再認識いたしました。
また、ECUチューニングではMAXパワーが「○○馬力!」はインパクトがありとても魅力的ではありますが、重要なのは現状からどうチューニングするかではないでしょうか。
過去の自動車メーカーにもあったような、「パワー至上主義」的な、馬力/トルクの数値自体はあまり意味のない様に思います。
それは、今回の様に「馬力がある方が必ずしも速いとは限らない」という事です。
「馬力/トルクの数値が大きい」という事よりも、チューニングカーなのですから「実質的に速い方がいい」とは思いませんでしょうか。
それにピークパワーを求めすぎると耐久性に不安を抱える事となります。

「幅広いニーズを持つ一般のユーザーさんに喜んでいただけるには、どうすればいいのか」を研究し、ECUセッティングを行った結果400psでも十分に、且つ安全に満足していただける仕様だろうと判断しました。
その判断は今回の記事にもありましたように、数値上は401psではありますが、実質的には500psを謳う車両にも勝る性能だったという事です。
もちろんチューニングを行っていくうえで、MAXパワーは重要であり目標とするべきですが、もっとチューニングカーユーザーに注目していただきたいのは、セッティング前とのグラフの比較です。
「ギザギザしたグラフでなく、キレイな弧を描くグラフカーブ」「MAXパワーばかりにとらわれず、各回転でどの程度アップしたか」「どのくらい(何%)アップしたか」ではないでしょうか。

少しでも多くの方に、A.C.E⁺GRスープラのECUチューニングをご自身のGRスープラで体感していただける様“ADVANCE ECUセッティング キャンペーン”をご用意いたしました。
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