今回の依頼は標高5000m近くのところを走行したいとのことで、セッティングするまで標高が上がっていくにつれ車が走らなくなる為ユーザーからセッティング依頼がありました。
日本では考えられない標高なのと現地に行ってセッティングできるわけではないので、平地でセッティングした後に対応出来るよう、今回は新たにHKSのノックアンプを常設し、常にA/Fフィードバックとノック補正の二段構えでこの年式にはなかったA/Fセンサーとノックセンサーを新設してECUはVpro制御にて行いました。
TB42E型エンジンは初めてのことでかつHKSメーカーにもデータが無かった為、配線接続と初期設定で少しとまどりましたが、1日目で普通にエンジンがかかるところまでは持っていけました。
ダイナパックもホイールナットが6ホールタイプなので、新たに変換アダプタを作製し無事センターも出ていたので一安心。
しかし20年以上も経っている車なので、あまり無理しない程度に…
と思っていたけど、意外や意外メンテナンスが良いのか、エンジンの廻りもも上々で点火も良いところまで詰めていけました。
低負荷時や2000rpm辺りまでの領域はかなり余裕があったので、低燃費化に貢献できるようノーマルに比べたら燃費もかなり向上できると思われます。
結果
ほぼ同回転ポイントで見た時の比較として
セッティング前のノーマルECU
パワー 144.1PS トルク 281.9Nm
パワー 166.9PS トルク 319.8Nm
グラフで見てもわかるようにトルクの落ち込みもノーマルに比べるとワイドレンジにフラットトルクとなりました。
計測条件 気温33.5℃ 1,008mbar 湿度30.6
あとはユーザーさんに直接標高5000m近くの環境で走ってもらい、必要であればここから大気圧補正をしようか検討してもらっています。